File No. 04 研究テーマ
萩尾作品におけるバレエ―萩尾「バレエ・パレット」を理解する試み―

VOl.3 『ローマへの道』

- s t o r y -

自分の技術に自信満々のマリオは大手バレエ団ドミ・ド・リールに入団し、花形ダンサーを目指す。
彼は同期入団の中で一人取り残されていく焦りを感じ始めている。
そんな折り、養母の葬式で衝撃的な事実が。
母と息子の絆、愛と暴力、罪と罰・・といった重いテーマの中、
一人のダンサーが踊るために必要とした心の解放までの道を描いた力作。 


作中で使われるバレエ作品
作中に出てくる実際にあるバレエ作品名を抜き出してみる。

text: 『ローマへの道』
プチフラワーコミックス/B6判/全1巻/小学館
初版1990.11.20

(『ローマへの道』は小学館文庫/全1巻/小学館/ 初版2000.9.10 でも読むことができます)

●バレエ作品はそれぞれ【図書の家/仮想書庫】のバレエ紹介のページにリンクしています。タイトルをクリックしてください。

バレエ作品名
登場ページ
内容
ライモンダ ◎古典をドミがモダンとして新解釈のもと、まったく新しい演出で振り付けられる、という設定。
 
P19 「秋の公演が決まった
  ド・リールの新作で現代版「
ライモンダ
ド・リールが語る新解釈
「ライモンダは夢見る学生で恋人の王子(学生)と
 サラセン人は同一人物のウラオモテという設定だ
 ライモンダは恋人を同一人物として統合できず
 最後のマズルカのシーンでは発狂する」


火の鳥 ◎古典をドミがモダンとして新解釈のもと、まったく新しい演出で振り付けられる、という設定。
P98 「ラエラ!「火の鳥」のキャスト発表だぜ」
P98 「ドミ・ド・リールお得意の古典のモダン化だ」
「王子はラスト
火の鳥と結婚しちゃうのよ」
「王女様とじゃなくって?」
「王女と魔王は本当はひとつであるべき分断された人格で・・・」
「統合された人格が
火の鳥だってドミの解釈なのよ 
 で 金の卵を割ることですべてが新しく生まれ変わるの」


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資料作成:天野章生/作成日:1999/9/29 更新2001/4/7

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