Oshima_01 大島弓子の「母」を調べる(1968〜1987)

大島弓子の作品においては「家族」は必ず作中に登場する、重要なモチーフです。
今回は特に母親というものが大島作品にどう扱われてきたのかに焦点をあて、
母親の描き方・設定の仕方・親子関係の状態などを
デビュー1968年から85年あたりまで
朝日ソノラマ刊行の『大島弓子選集』1〜11巻の収録作品を中心に拾い上げてみました。
大島弓子を含む「24年組」の中では特に萩尾望都が「母」との確執を多く描いていることは有名ですが
萩尾作品の母親像と比較していただくのも興味深いと思われます。

この資料は1997/9/22〜98/1/29に@nifty/fcomico「大島弓子会議室」に小西、卯月がアップした
「働く母・働かない母」の調査を元に加筆・再構成したものです。
選集10・11巻についてはSIMAさんが当時作業協力してくださいました。ありがとうございました。

(最終更新:2001/5/3)

 ※表は修正作業&作成中です。

発表年 作品名 誰の母か 母の設定(推定も含む) 和装OR洋装 親子関係 備考 選集

1968年 「ポーラの涙」
(デビュー作)
 
ポーラの実母 主婦 × 浮気して家出・離婚 1巻
 
 
   ポーラの義母
(ママ・マーリィ)
主婦 洋(白いエプロン) ×→◎ ポーラの実母に恋人をとられ、その後に再婚したためポーラにわだかまりがある。ラストは和解。  

「ペールの涙」
(旧題:真夜中のきせき)
アーネット、ペールの母 設定無し 姉弟は孤児院で育ち、家族の設定はない。アーネットが働いてペールを育てている。 1巻

  「デイトははじめて」 ビアンカの母
(ドーリィ・ディ)
女優(人気スター) △→◎ 人気スター・ドーリィに娘がいるのを隠すため、ビアンカは母の姉に育てられている。しかし、良きパートナーを得て、家族は再出発。 1巻

1969年 「フランツとレーニ」
(旧題:愛は命あるかぎり)
レーニの母 サナトリウムに入院 死亡 1巻
 
 
フランツの母 主婦 レーニ×
息子×
再婚相手の娘であったレーニには冷たくあたる。しかし息子のフランツの真に愛する相手は・・。息子を愛するあまり悲劇に。

   「幸せさんふりむいて!」 母の設定は無し 設定無し 主要登場人物に家族の設定はない。 サンコミ

1970年 「詩子とよんでもういちど」 詩子の母 不明 死亡※父も死亡 1巻

「男性失格」 シモンの母 主婦?     1巻

1970
〜71年
  
「誕生」 あさみの母 主婦?     1巻
 
 
  玲の実母 学生 死亡(自殺)  
 
 
  玲の義母 主婦      

1971年 「生きていた過去」 作花みちるの母 設定無し 作中に母は存在せず。今の父に孤児院からひきとられている。 サンコミ
   
 
    たでしな良の養母 主婦 今の家庭に孤児院からひきとられている。  

  「夏子の一日」 夏子の実母 主婦     1巻
   
 
  夏子の義母(ママ) 教師    

「別れへの招待」 都、修の母 主婦 和(白い割烹着) 暖かい家庭を見守るやさしい母。大島の母イメージの原型か。 サンコミ
   
 
ワコ(修の彼女)の母 主婦 娘の若すぎる結婚を心配する母。  

  「あしたのともだち」 咲子の母 死亡※父も死亡 1巻
   
 
    ミィの母(咲子) 学生/ゴーゴーガール      

「みち子がきた日」 みち子の母 主婦 和(白い割烹着) 暖かい家庭を見守るやさしい母。大島の母イメージの原型か。 1巻
   
 
    大木圭一の母 設定無し〜不在 母は話に存在せず、父がその代わりをひとりで務めている。母がいないことで、みち子が代役になれる。  

「許されざる恋人」 ルスの母 働いている     ※父は不在 雑誌
   
 
エリングの母 不明 死亡

「3月になれば」 紅絹の母 不明   死亡(自殺) 雑誌
   
 
幸の母 不明 ※父は死亡。母も死亡?

△top


※「幸せさんふりむいて!」「別れへの招待」「生きていた過去」は、朝日ソノラマ刊サンコミックス『ポーラの涙ペールの涙』を参照しました

発表年 作品名 誰の母か 母の設定(推定も含む) 和装OR洋装 親子関係 備考 選集

1972年 「さよならヘルムート」 スウと姉の母 不明 (交通事故)※父も死亡 2巻
 
 
   幾の母 主婦 死亡  

「鳥のように」 月のすけ星のすけの母 サナトリウムに入院中 死亡 2巻
   
 
  愛の母 主婦        

  「星にいく汽車」 ななの母 主婦       2巻
 
 
チョコの母 主婦      

   「わたしはネプチューン」 杏子の実母 主婦? 死亡(病死) 2巻

  「なごりの夏の」 美野の母 不明 死亡 2巻
   
 
    先生の母 ビル掃除・家政婦・よいとまけ 死亡(過労死?)  

  「雨の音が聞こえる」 秋子の母 主婦? 内職〜タイプ?   死亡(交通事故) 2巻 
 
 
茅秋子の母(秋子の実母) 学生 外交官夫人・文筆家    

  「風車」 アレクセイの母 不明 死亡(自殺) 2巻

1973年 「つぐみの森」 みのるの母 不明 死亡※父も死亡 2巻

「ミモザ館でつかまえて」 亜麗の母 不明 死亡 2巻


《以下制作中》

担当研究員:小西優里、卯月もよ
作成:2001/4/30 最終更新:2001/5/3

◎引用部分については当時の雰囲気をそのまま再現するために、掲載時の表記をそのまま使っています。ご了解ください。
●母の仕事については作中で但し書きがあるものをピックアップしましたが、主婦分類については独断で判断しました。
また、死亡分類については登場人物の台詞から判断しています。
参考資料:大島弓子選集1〜11巻(朝日ソノラマ刊)/未収録作品掲載雑誌

Oshima_02掲載月別作品リスト
Oshima_03大島弓子古代期作品を惹句により紹介する(1968〜1972)
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