物語/小説家のケビン・フレッドウォード氏が、都会の現実に嫌気がさして田舎に引っ越してくるところから物語は始まる。大きな屋敷を買って、駅の張り紙で雇った家政婦はなんと、アヒルのローズマリー(しかも高給取り)。冷めて乾いていた彼が、だんだんローズマリーとの生活に安らぎと人間らしさを取り戻していくメルヘン・ファンタジー。
バレエ関連部分:第三巻で登場するシェリルという女の子がバレエ少女で、ケビンとの交流がきっかけで行き詰まっていたバレエを再び志す。彼女はケビンに恋をしてその後、七巻で再登場する。一巻ではタンバリンを持って踊る女の子の話もあり、主要登場人物の元恋人の名前がエスメラルダ(バレエ作品に同名前有り)であることなど、作者がかなりバレエ好きとみられる。
ハートウォーミングストーリーを軸にしているも、バレエを志す少女の心情が丁寧に描かれていて、関連箇所はバレエものとして読んでも興味深い。絵柄も同じくバレエ好きな清水玲子的美しさ。(小西)