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天使の擬態 萩尾望都 [初出]1984年 『プチフラワー』11月号
ぽつぽつと小雨のあたる冬の鎌倉の海から始まる物語。命を助けてくれた生物教師と「進化」の話を何度もする次子。人にも翼がほしいと願う彼女はかなり突拍子もないけれど、そんな話を受けとめてくれる人に出会えて本当に良かった。物語の佳境、二人がバス停へ歩きながら語り合う場面では9ページにわたって静かに細かな雨が降る。誰にも言えない心をかかえた主人公の替わりに、たくさんの言葉と気持ちを伝えるように。
F式蘭丸 大島弓子 [初出]1975年 『別冊セブンティーン』8〜9月号
壁の女 坂田靖子 [初出]発表年掲載誌不明 *書影は所収本
海にいるのは… 大島弓子 [初出]1974年 『別冊少女コミック』7月号 *書影は所収本
夢みる星にふる雨は… 三岸せいこ [初出]1981年 『ぶ〜けデラックス』9月10日号
辺境の星パローディアには、明るい色の雨が降る。けぶるような午後には薄銀灰、古い街の夕暮れには紫、朝の目覚めには柔らかなみどり…。失恋の痛みをかかえていた主人公クロエも、無数の色を持ちやさしく降る雨に心をほぐされ癒されていく。雨の色は短い言葉で説明されるだけなのに、透明な光に透ける色がぱあっと目の前に広がる驚き。恋と謎解きとSFとおとぎ話で彩られた雨の星の物語、アニメにしたらさぞ美しいだろうなあ。