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秋の旅 萩尾望都 [初出]1971年 『別冊少女コミック』10月号
ドイツの風景の中、汽車が走る。少年の手には小振りのトランク。少し緊張した面もちでたどり着いた家には咲き誇る秋バラ。手入れをしていた中年の男性が、少年の敬愛する作家だった。頬をなで髪を揺らして吹く風。遠い空。汽笛が終わりを告げる秋の旅。説明がないのに心に響く、これは何なのか。全て描かないからこそ雄弁なのだと知るのはもう少し後のこと。魅入られたように扉に記された「萩尾望都」の名を覚えた、この一作。
美人はいかが? 忠津陽子 [初出]1970年 『週刊マーガレット』28号〜71年20号
ジェシカの世界 西谷祥子 [初出]1967年 『週刊マーガレット』4号〜14号
風の中のクレオ 一条ゆかり [初出]1970年 『りぼん』8月号〜71年2月号
ナナとリリ 里中満智子 [初出]1967年 『週刊少女フレンド』18〜47号
舞台はニューヨーク。 両親の事故で生き別れた双子の姉妹、ナナとリリ。10年後に二人は偶然再会する。逆転した環境、姉の病気、同じ人を愛する予感…。種々の設定をごく自然に初回に収め、ドラマを一気に加速させテンション高くどんどん続く。借金、破産、婚約、破談、戦争、記憶喪失…これが説得力あるんです。15才がかなりのオトナ、そして貫くのは「純愛」! 巨匠10代終わりの作という事実に驚き、全2巻とは思えぬ濃さに酔いたまへ、君。
ピーチクパーチク騒がしい「ひばり組」の転入生・美季は、思ったことをちゃんと言える女の子。そんな美季が気に入ったマンキチは、ぴったりのあだ名を付けようと苦労する。泣いたり笑ったり怒ったり……友達とのたくさんのやりとりをへて、自然にクラスがまとまった時、美季はみんなに「シンカンセン」と呼ばれていた。今も昔も変わらない子供の心をじっくり描き、友情や家族を再考できる巴作品。今の時代、教科書に採用とかありませんか?!
章子のエチュード 池田理代子 [初出]1972年 『週刊マーガレット』1号〜18号