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日々の折々、図書の家研究員がおすすめ漫画をナビゲート。今回は「夏休み」をテーマにセレクトしてみました。
いくつになっても、誰の胸にも。長い夏の休暇はドラマを予感させるもの。わくわくする夏を閉じこめた傑作たちをどうぞ!
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作家INDEX] dataアイコンをクリックすると作品の詳細データがわかります。



ミーア
萩尾望都

[初出]1972年
『週刊少女コミック』35号



 サマースクール、男装の女子が男子寮に、気づかぬうちに芽生える恋心、水に濡れて正体バレる…既出の要素ばかりなのに35年経っても新鮮で面白い! 細かい所に突っ込む間もなくどんどこ進むコマと会話。トレミィのその場凌ぎの口から出任せ傑作だらけ。心臓神経圧迫ジレンマカンネン症ってコワイ病気知ってる!?

湖畔にて
――エーリク 十四と半分の年の夏

萩尾望都

[初出]1976年
『ストロベリーフィールズ』




 夏休みといえば避暑。美しい自然の中で全てを忘れてリフレッシュ…な気分を満喫できる萩尾作品といえばこれでしょう! 漫画作品ではないですが、あの「トーマの心臓」の後日談。エーリクと義父シド、ユーリとオスカーのその後が見られます。2色印刷でセピアが美しい、光あふれる“涼やかなボーデンの夏”をお楽しみあれ。


究極超人あ〜る
ゆうきまさみ

[初出]1985年
『週刊少年サンデー』34号〜87年32号



 夏休み、毎日毎日部活に通っていました。文化系なのに不必要に趣味で通ってました。その頃に好きで好きで、うっかりカセットブックの一言一句まで覚えてしまったという(うは)私にとっての青春の汗でございます。自分が光画部部員だったような気さえするのよね^^; 学生時代それは無駄に過ごす夏休み! …ちったぁ勉強しろよ。

ここはグリーンウッド
那須雪絵

[初出]1986年
『花とゆめ』16号〜91年14号




 寮にはクーラーもなければ冷蔵庫もない、ましてや男ばかりのグリーンウッドには潤いもない…そんな寮生活に憧れておりましたとも! 素敵な先輩、楽しい学友たち。20年前の作品だし少々古く感じるかと思いきや、全然許容範囲。久しぶりに読んで増々好きになりました。コレもイメージアルバムの出来が良かったんですよ、ええ。


天然コケッコー
くらもちふさこ

[初出]1993年『コーラス』No.3、1994年 『コーラス』7月号〜2000年11月号



 盆暮に帰るような「田舎」を持たない私には、とにかくこの木村の暮らしは憧れであり理想の“故郷”の姿。特別な事が何一つなくても、中学から高校にかけての毎日がどれだけ得難い宝物のような時期かを思い出させてくれる作品でもあります。夏休みの話はどれもいいけど、終始サイレントの形で進行するSCENE37は圧巻の一言。映画化も決定したので既読の方も未読の方もとにかく今が読み時かと!

BECK
ハロルド作石

[初出]1999年
『月刊少年マガジン』7月号〜




 夏といえばロックですよ、ってことで。夏休みにコユキがギターを始める動機が「どうせヒマだし!!」なのが何とも中学生らしく夏らしくリアルで大好き。夏の一大ロックイベント「グレイトフル・サウンド」のくだりは、この物語序盤の大見せ場でもあります。いろいろあってフェスとか行けない私のような人々はこの漫画で熱い夏・熱いロックをバーチャル体験(死語)だ!! ちと寂しいけどなー。


らいち夏休み日記帳
(ぼくだけが知っている)
第11話・12話

吉野朔実

[初出]シリーズ全話:
1994年『ぶ〜け』11月号〜
『ぶ〜けデラックス』1998年春の号



 顔はいいが成績は悪い、でも頭は悪くない。かなり変わっている「らいち」の班は良くも悪くも個性的な面子が勢揃い。夏休みには学校で肝試しをやったり、皆で友達の家に泊まったり、班の男子4人で海に冒険に行こうとする。いいなーこの夏休み!! …怖かったのはやっぱり合田君の××の話!! かな。

よつばと!
あずまきよひこ

[初出]2003年
『月刊コミック電撃大王』3月号〜




 タイトルが「よつばと!」ってなに〜?と思ったら表紙の女の子の名前なのだった。夏休み満喫の彼女らの日々はゆったりと時間が過ぎていて、皆が皆マイペース。なんといっても隣の3姉妹やさばさばしたお母さんなど、出てくる人たちがイイ! 素直なよつばを通して花火、海など、子供時代の初体験の快感を再び味わえる!


玄関
高野文子

[初出]1981年
『プチフラワー』秋の号



 小学校高学年の夏休み。「今日は何をしよう? プールに誰と行こう?」宿題で作った時間割を横目で見ながら、結局は家でゴロゴロ。クーラーどころか扇風機でさえ、子供は使わせてもらえなかった昭和の時代。紺碧の空には真っ白な入道雲。薄紅色の立葵の花びらが風に揺れ、母の日傘が陰を作る。そんな情景が鮮やかに蘇る作品です。

Daddy long Legs
(ダディ・ロング・レッグス)

原作:J.ウェブスター「あしながおじさん」
勝田文


[初出]2005年
『YOUNG YOU』10月号




 シンデレラストーリーの名作『あしながおじさん』の舞台を昭和初期に翻案。孤児院で育った主人公“いつき”が初めて体験するワクワク全開の楽しい女学生ライフ4年間は、まさに「人生の夏休み」状態。今まであきらめていたことを軽々とトライ&ゲットできる幸福感で、一気に読めます。農場に避暑にも行くよ。誰か私も招待してくれ〜。


トゥ・リップルくん
竹宮恵子

[初出]1971年8月
『週刊少女コミック』夏の増刊号



  少女漫画というよりは初期の竹宮さんお得意の明るく元気な児童漫画的小品。夏休みに遊びまくるちびっこ達が羨ましいのなんの! 今読むと別の意味で面白い要素も色々と。大泉時代の常連脇役モーさま、ケーコタン、のんたん、佐藤史生さんらの出演を始め、冗談だらけ。同時期のシリアス夏休み物「ナイーダ」も一緒にどうぞ!

夏の空色
高橋亮子

[初出]1978年
『少女コミック』36号




 夏休み中に出す暑中見舞いって昔の片思い中の学生さんには重要なアイテムだったんです。小夜子はおとなしいくせに実はかなりの曲者。4年ぶりなのに近況も何もない青く塗っただけの葉書が来たらこりゃ気になる! 受験でうだうだしていた竜彦はまんまと彼女に会いに来て、やがてパイロットになって大空を飛ぶ夢を取り戻すわけ。やるなぁ小夜子。


作品紹介を担当するのは
 卯月もよ  小西優里  天野章生  岸田志野  城野ふさみ

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